1 良い会社って具体的にどんな会社なの?
転職というわけではないですが、自分の努めている会社が客観的に見て、優良企業なのか知りたくなったので読んでみました。
優良企業=社員の貢献意欲(エンゲージメント)が高い=人事評価が良いとなるそうです。
そして本書では、「人事評価が良い」とはどういうことなのか、説明されています。
2 「良い人事評価」ってどう評価するの?
「良い人事評価」をより具体的に表すと下記の観点で評価できます。
- 給与査定が相対評価ではなく、絶対評価で行われていること。
- 評価のための行動目標を自分たちで設定できること。
- 4段階評価を行い、「普通」「どちらとも言えない」3を削除すること。
- 数値化できない場合は、行動目標を具体化すること。
- 360度評価は損得に繋がらないことが前提。
特に印象に残った3つを下記に記録します。
2-1 給与査定が絶対評価であること
相対評価:自分が頑張っても、周りが優秀なら意味が無い。
絶対評価:自分が頑張れば、周囲の環境に左右されずに評価される。
評価される側のメリット:
絶対評価を行うことで、努力意欲が湧き、評価への不満が減る。
評価する側のメリット:
周囲の事を考えずに済むため、評価の煩わしさが一つ解消され、基準が明確化する。
2-2 真ん中の3を排除して、4段階評価を行う。
自分自身への行動評価をするにも有効です。
また、5段階から4段階に変更するだけという、更新が簡単であることが魅力だなと思います。
5段階評価における真ん中の「3」は「普通」という評価になります。
評価する側は、なんとなく決められないから「3」をつけてしまいます。
しかし、評価される側は、「ふつう」と言われても評価されたと受け取れず、その評価を水に流してしまいます。
その結果、どちらにとっても関心の薄い部分になってしまいます。
「4,3,2,1」の4段階評価にして、「3」を普通ではなく、及第点として扱いましょう。
評価する側される側が明確に評価している、評価されているという緊張感と達成感を得ることができます。
2-3 数値化できない行動も、分析して評価しよう。
つまりは定量評価が向いていない行動には、定性評価にしようという話です。
数値化できる成績による評価は誰にでも分かりやすいものです。
例:営業部など会社の直接部門、契約回数の達成、エラー回数の減少
しかし、抽象的で間接的な行動は評価が難しいです。
難しいからこそ評価されたときの嬉しさは大きなものになるのではないでしょうか。
例:総務部など会社の間接部門、明るい雰囲気、締切に余裕を持った提出
評価方法は、理想的人材にどこまで近いか。
そして理想的人材に期待している行動を具体化する事で評価しやすくなります。
3 まとめ:会社に自分をアピールする際、役立ちそう。
自分の努めている会社が良い会社か確認するために読みました。
どちらかというと「会社が良い評価を得るための方法を知る」ための本だった気がします。
とはいえ、自分自身を評価する際に役立つ方法ですし、上司側の立場を自然と想像しやすくなり視野が広げることができました。
人事評価の際、堂々と自己アピールする事が難しかったのですが、本書によってアピールしやすくなりそうです。
結果を出しやすくするのではなく、結果につながる意欲と評価につながる表現力を向上させてくれる本です。
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