おすすめポイント
漠然とした不安を抱える人や自己評価の低い人が、明確な根拠を得ることに役立ちます。
本としては古く1992年に発行された本ですが、
具体的な理屈と事例が多いのがこの本の優れている点です。
具体的な理屈と事例が多いのがこの本の優れている点です。
おすすめの読み方
まず、プロローグとエピローグから読むこと。
本のまとめ方として「目次、プロローグ、エピローグから読む」というものがありますが、
この本はそれがとても顕著です。
本のまとめ
自己愛は「自分勝手な悪いもの」ではない!
自己愛の重要視には戦後からの因果関係がある。
驚いた点、印象に残った点
自分を大切にすることが「悪い」はずがない!
自己愛は幸福を感じるために必要であり、才能の発露の一因となるものである!
自己愛が無ければ、無気力状態になる。
しかし、人間的成熟のために自己愛への幻滅、現実への直視が必要となるのも事実。
「才能の発揮、やる気の促進」と「より良い人とのかかわり、人間的成熟」の両立には、
自己愛が大きく影響する。
自己愛が大きく影響する。
自己愛を悪いものとせず、理解を深め、上手に活用することで楽しい生活を送りましょう。
戦争拒否の感情から自己愛の尊重、個人主義が生まれた。
最近の若者は自分勝手というのは、時代の流れとしては当然という事にならないだろうか。
個人個人で度を過ぎることを例外とすれば
世間一般としては、時代を追うごとに個人主義は大きく、強くなるのではないか。
そして、現代の自己愛の成り立ちは戦後まで遡れるということに驚きを覚えた。
人間の自分自身の確立とは次の式から成り立っていた。
個人的な自己愛+否定の機会、社会の大義名分→自己の確立
戦争の結果、「国家組織のためではなく、ささやかな個人の幸せを求めよう」という考えから、
社会の大義名分が壊れることになった。
社会の大義名分が壊れることになった。
さらに、個人を大切にするという考えから、自己愛を傷つけるような否定の機会も
失われることとなった。
失われることとなった。
自己愛の重要視は、歴史的に社会的にむしろ真っ当な流れである。
戦後の気風に加え、自己愛は現在の消費社会から常に刺激されている。
ここから、自己評価の低さに苦しむ人に、自己評価を高くするのはおかしなことでも
悪いことでもない! という事が言える。
悪いことでもない! という事が言える。
個人的には、技術進歩によりTV→Youtuberのように個人で出来る事が増えたことも自己愛の拡大に関係していると思う。
自己愛の結果、自分の死を厭わないという事があり得る。
自分を大切に生きる感情を自己愛と思っていたので、「自殺が自分を大切にする事⁉」と驚いた。
自殺によって満たされる自己愛もある。
具体例として忠臣蔵の「赤穂浪士」が登場している。恐らく「白虎隊」も入るのではないか。
まとめ
この本の難しいところは
「現代人のモラトリアム人間化」や「日本社会特有の自己愛社会化」を主張しているだけで、
それが良い、悪いといった評価はしていないという事です。
また、「自己愛の適量」に「世代差」と「個人差」があることが問題をより難しくしています。
それが良い、悪いといった評価はしていないという事です。
また、「自己愛の適量」に「世代差」と「個人差」があることが問題をより難しくしています。
自分の意見は本に流されるのではなく、自分で探す必要があります。
ただ、自分の幸せを追求するためには、「自分が何を求めているのか」を
より深く探ることは避けられません。
この本を読むことは「自分に問う」良いきっかけとなるでしょう。
ただ、自分の幸せを追求するためには、「自分が何を求めているのか」を
より深く探ることは避けられません。
この本を読むことは「自分に問う」良いきっかけとなるでしょう。
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